ノンゲーム領域でもUnreal Engineを扱うことが増え、今まで Unreal Engine を使用してこなかった業種の方や会社が Unreal Engine を使い始めることがどんどん増えてきています。
どうやってアンリアルエンジンを勉強したのか?学んだのか?と聞かれることが多くあります。
そこで、今回はおすすめの学習方法や教材、コンテンツ、書籍、情報収集源をまとめたいと思います。
私が実際に使ったことがある、そして、使っているものの中で、おすすめのみをご紹介します。
※ Unreal Engine の初心者や使ってみたい方向けの記事です。
「freelance hub(トップページ)」さんでこちらの記事をご紹介いただきました!
ネット検索
そんなん当たり前だわ!と怒られそうですが、実際、私のUE4、5の知識の7、8割くらいが、ネット上で得た知識です。
そのくらい Unreal Engine は情報が多く、日々増えていっています。
Unreal Engine に限ったことではありませんが、何か学習する時は、何か目的や作りたいものがはっきりしていると、学びやすく、定着しやすいですよね。
例えば、私が初めて車のカーコンフィギュレーターというコンテンツを作成した時は、カーコンフィギュレーターのチュートリアルはありませんでした。
そのため、機能ごとにタスクを切り分けて、そのやり方を検索することで、徐々に形になっていきました。
例えば…
・マテリアルの色の変更の仕方
・プレイ中にオブジェクトを変更
・UMG(UI)の作り方
など、これらを詰め合わせていって、1つコンテンツのを完成させることができました。
近道ではありませんが、Unreal Engineのマテリアルやブループリントは、ノードベースなどのでやりたいことに近しい単語で検索してみたり、ノードの一覧から使えそうなものを探し、そのノードについて調べたり、使ってみるのもとても勉強になるかと思います。
上記の動画の例では、車の色をグラデーションで変化させたかったので、マテリアルエディタで「Grad…」(グラデーション)と検索してみたりといった具合です。
最終的にそれを採用しなくても、他の場面で、あんなのあったなと思いだし、役に立ちます。
このようにコンテンツ丸ごとのチュートリアルはなくても、やりたいことの部分ごとのチュートリアルであればだいたいヒットします。
目的に向けて、やりたいことを都度、検索して徐々に学んでいくのが、学習、習得の一番の近道ではないかと個人的に思っています。
また、英語でも検索しましょう。
情報量が一気に増えます。
英語が読めなくてもChromeなら右クリックですぐに翻訳できますし、DeepLなどのより優秀な翻訳ツールもあります。
昨今は対話型AIなどのAI系のツールも活用できます(”現状”、割と嘘つくこともあるので注意が必要ですが…)
ネット上のおすすめコンテンツ
ネット上から情報を得ることがほとんどと述べましたが、その中でもおすすめのブログやサイトを紹介します。
Epic Developer Community
名前の通りEpic Gamesのコミュニティサイトです。
「ラーニング」には動画チュートリアルがあります。
何から始めて良いかわからない方も、ある程度目的がある方も何かに特化して学びたい方にもおすすめです。
ノンゲーム含め様々なジャンルの内容があり、初心者向けの内容も多数あります。
音声は英語の場合がほとんどですが、日本語字幕付きも多いです。
Quixelのハイクオリティな映像を例にした内容もあるので、現在もよく利用しています。
また、質問できるフォーラムもあるので、解決できないことがある際は投稿してみるのも良いでしょう。
ただ、回答は基本的に有志によるものなので、必ずしも回答がつくわけではありません。
Unreal Engine 公式YouTube
最新情報はもちろん、Unreal Engineの機能のチュートリアルやTips、セミナーやウェビナーなどの動画など様々な情報を得ることができます。
全て英語ではありますが、日本語字幕の付いているものも多くあります。
Unreal Engine JP の方にも日本でのライブストリーミングやセミナーなどの動画があります。
エピック ゲームズ ジャパンのDocswell
過去のUnreal Engine関係のイベントのスライドが公開されています。
過去の情報でも現在も役立つ情報が多数あります。
Qiita
Epic Games Japan がドキュメントにはないような機能の紹介であったり、技術的なTips記事を投稿しています。
通常のネット検索でもQiitaの記事もヒットしますが、サイト内で「記事の検索」をしてみるのも良いかと思います。
Quixel のYouTubeとブログ
背景、環境メインになりますが、QuixelのブログとYouTubeも有益な情報やチュートリアルが多くあります。
QuixelはMegascansという大量のアセットライブラリを持っており、 Unreal Engine での使用なら、全て無料で使用することができます。
アセットを自前で用意できない方もこういったアセットを利用することでシーンを構築することもできます。
ヒストリアさんのブログ
Unreal Engine の情報といったら、ヒストリアさんのブログです。
Unreal Engineについて何か検索した時に大抵ヒットするくらい様々な記事があります。
何度助けられたかわかりません。
ブログの一覧を見るだけでも、「こんなことができる」というのを知ることができるかと思います。
ゲームメーカーズ
チュートリアルはあまり多くありませんが、 Unreal Engine の最新情報や関連した情報をわかりやすくまとめた記事が多いです。
情報収集の場として重宝します。
80 LEVEL
海外のCG系の有名サイトで、 Unreal Engine を使った作品のメイキングなども記事が多数あります。
メイキングの中でも
「どのようにライティングをしているか」や「このマテリアルはこのように組んでいる」、「このようなポストプロセスの設定にしている」など載っている記事もあるので、大変参考になります。
Unreal Engine に限らず、CG系の情報収集源として重宝しています。
一番の情報収集源はTwitterかと思います。
最新情報はもちろん、イベントのアナウンスなどもこちらに投稿されます。
Twitterをやっているのならば、アンリアルエンジンの公式ツイッターアカウントは、ぜひフォローしてみてください。
私もUnreal Engineに関する役立つ情報や機能についてなどツイートしてますので、併せてフォローしていただけますと嬉しいです!
書籍
読んだことのある書籍は多くありませんが、何冊か読んだ中で毎回、人に勧める4冊を紹介します。
Unreal Engine 5で極めるゲーム開発:サンプルデータと動画で学ぶゲーム制作プロジェクト
「極め本」の通称で有名な Unreal Engine 4で極めるゲーム開発のUE5バージョンが6/29に発売。
UE4でのこちらの書籍は非常に好評な書籍で、人気のあるものでした。
ゲーム開発の基礎から学ぶことができます。
ゲーム開発をしない方にもおすすめです。
この書籍でUnreal Engineの基礎を学べるというのもありますが、ゲーム開発のノウハウでゲーム以外のコンテンツ開発でも大いに役立ちます。
むしろ、表現の幅が大きく広がりますし、別の業界(特にゲームの技術の進歩は早いし、すごい)のノウハウを学ぶことでアイデアの幅も広がります。
Unreal Engine 4 建築インテリアビジュアライゼーション
筆者が最初に読んだ書籍で、この書籍のおかげで当時の目的の物が作成でき、UE4にはまっていったと言っても過言ではありません。
メッシュのインポート、マテリアルやライティング、BP、UIなど幅広く学ぶことができます。
ノンゲーム向けではありますが、基礎的な部分からわかりやすく書かれているので、建築に関係のない方にもおすすめです。
注意点として、こちらはUE4を使って説明された書籍です
そのためUE5ではUIや機能など異なる部分があるので、ご注意ください。
ただ、全てが変わってしまっているわけではないので、役立つ部分は多いかと思います。
Unreal Engine 4 マテリアルデザイン入門[第2版]
一通り Unreal Engine を学んだら、次に読むことをおすすめする1冊です。
タイトル通り、マテリアルに特化した内容になっています。
UE4のマテリアルは本当に様々なことがノードでできます。
マテリアルで何ができるかを知るのにも役立ちます。
そのため、ふと「こんなこと書いてあったけど、どうやるんだっけ」と読み返すことが多い書籍です。
クオリティをワンランク上げたい方にもおすすめです。
こちらもUE4の書籍ですが、UE5でも大いに役立ちます。
HoudiniとUnreal Engine 4で学ぶリアルタイムVFX(レベルアップのための心得と実践)
エフェクトを学びたい方は、確実にこの1冊だと思います。
こちらもUE4の書籍で特にNiagaraの機能が変わってしまっている部分が多く、最新バージョンだと同じようにできない部分もあるかと思います。
ご注意ください。
ただ、Niagaraの基礎的な部分から書かれており、わかりやすいです。
また、エフェクトはマテリアル(シェーダー)を駆使するので、マテリアルに関しても濃い内容で書かれているので、エフェクトの専門でない方もマテリアルの勉強になります。
そもそものエフェクトに必要な知識なども書かれているので、勉強になりました。
Unreal Engine 5 リアルタイムビジュアライゼーション
ノンゲーム向けではありますがUE5で解説された書籍です。
表紙は車ですが
「リアルタイムレンダリングとはなぞや」ということであったり、CAD系のことも書かれているので、車に関係なく、工業、プロダクト系の方にもおすすめです。
こちらもUE5の機能が幅広く書かれています。
マーケットプレイス
自分のプロジェクトの使用するためにアセットやプラグインを購入、使用することはもちろんですが、マテリアルやシーンの構築、エフェクト、ライティングなど、どういう作り方をしているか探っていくのも勉強になります。
マテリアルなどかなり複雑でぱっと見、意味わからないようなものもたくさんありますが、少しづつ分解していくと、ノードの使い方や組み合わせ方など表現の幅が広がります。
無料のコンテンツも豊富です。
背景に関しては、Quxelの以下の動画のシーンなど無料でダウンロードできるので、どのように作られたかを実際のシーンを見ながら確認できます。
また、月替わりで5つ程度のアセットが無料になります。
毎月初旬に更新されるので、とりあえず、全部入手しておくのがお勧めです。
今は必要なくても、後々役立つことが多いです。
マーケットプレイスとは少しずれますが、Epic Games Luncherの「サンプル」では、デモやサンプルもDLすることができるので、こちらも学習に非常に役立ちます。
機能別サンプルは、機能ごとに基礎的な簡単なものから、ある程度応用されたものまで、かなり多くの サンプルが含まれています。
とりあえず、色々なレベル(マップ)を片っ端から開いてみると、どういうことができるのかなどわかるので引出が増えます。
まとめ
初心者向けにおすすめの学習コンテンツやサイトを紹介しました。
前述の通り、本当にネットにたくさんの情報があり、Epic Gamesの公式からも有益なチュートリアルなどが多数、公開されています。
なので、無料でUnreal Engineをある程度、習得できるかと思います。
ネットだと何から手を付ければよいかわからないと感じる方や
今は特に目的はないけど学習したいという方は書籍から入ると学びやすいかもしれません。
古くなってきてしまっていますが私自身も今回の記事のようなUnreal Engineについての記事やYouTubeでチュートリアル動画をあげているの、よろしければご覧ください。
この記事が Unreal Engine を学ぶ手助けになれば嬉しいです!